思い出にはたどり着けなくても

今日は何十年振りかで、高校の同級生から電話がありました。

ネットで名前を見つけてくれたようです。

この名前はよく知ってる！と思ってくれたそうです。

青春のど真ん中で、仲良しだった女友達です。

まだ三つ編みをしていたあの頃の思い出にまでたどり着くには時間が足りなくて、

私たちは再会を約束して、受話器を置きました。

そう言えば、今どき、知り合いから電話はあまり来ないかもしれません。

彼女は手紙を書こうと思っていたそうです。

私たち、昭和の女ですから・・・。

彼女も介護をしているのだそうです。

彼女もお父様は亡くなられているそうです。

肩を並べておしゃべりしていたあの頃より落ち着いた口調で、

でも声は変わっていなくって、

時をさかのぼり、思い浮かぶのは、私の知っているあの頃の彼女。

今夜、思い出にはたどり着けなくても、私たちは同じ時の中で生きていたね。

再会を楽しみに。

電話をありがとう。