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ソマチット

♪Knock,knock,knock,knock,knock,knock 
Trick or treat ! trick or treat ! 
Give me something good to eat !♪ 
夕陽が沈んで真っ暗な住宅街。子供たちのはしゃぐ声が、響いてくる。大人たちの声も、交ざっている。ちょっとした騒音だ。
「Happy Halloween」と聞こえる。今夜はハロウィン。近年ここのハロウィンは、神社のお祭りより賑わう。お菓子をもらいに来る子供の数も、毎年増える。100人分用意していたのが、10年位前だったろうか?今は500人分でも足りなそうに見えた。もちろん、私と子供は卒業組。もともとハロウィンは西洋の「お盆」のようなものの前夜祭で、秋の収穫を祝ったり、悪霊を追い出すためのお祭りだったはずだ。部活を終えて暗い道を歩いて帰ってくる、子供を迎えに私も家を出る。ドレスのお姫様が5人、魔女が2人、天使にカボチャが歩いている。うっひゃー、かわいいな。幼稚園児か小学生かしら。ぞろぞろ、ぞろぞろ、後から後から、ご苦労さん!仮装しないで、お祭り気分のお姉さん達は、小学校の高学年かな?
ニコニコしながら、うちの子の姿が暗闇から浮かび上がってきて
「もう、ニコニコ笑っちゃって、可愛くって」と言った。
「懐かしいでしょ?昔はあなたも、歩いたよね」懐かしい記憶。
遺伝子の記憶。微小生命体・・・ソマチット。ソマチットの話を私にしてくれたのは、人生の師として尊敬している寺川國秀先生だ。この医学博士は、私にいろんな世界を教えてくれる。私は先生の話を聞くのが大好きで、講演にも時間があれば行かれる限り、行っている。「人の遺伝子と植物の遺伝子と細菌の遺伝子は同じなんだよ」土曜日のソマチット学会には行かれなかった私に、先生が話してくれた話を、ちゃんと正確に書ける自信がない。
ソマチットはマイナス200度でも、死なない。1000度で熱しても、死なない。絶対に死なない不老不死の生命体。遺伝子の中にあって、細胞のなかにあって、人の中にある。花粉の中、卵の中、際限なく生まれてくるすべての命の中にあるのだ。昔はゴミだと思われていたソマチット。マイナスイオンが好きなソマチット。私が海をながめるのが好きなのや、森林浴が好きなのは、先生が言うように、ソマチットのプログラムなんだろうか?細胞が覚えている生まれる前の記憶。1000年前に先生の祖先と私の祖先は前世で、何か関わっていたかもしれない。最初は口と肛門が一緒だった生命体の頃か、ミミズみたいになった頃か、それとも魚だった頃か、それとも二足歩行になってからか。これは歌の詩に出てくるような、運命の話ではない。
ソマチットを顕微鏡で見ると、ちゃんと形が見えるのだそうだ。もしも本当にソマチットから、人の病気が予測できたりしたら、なんてすごいことだろう。一年半前に、癌になるのが予測できたら。そんな夢のような話をするときの先生は70歳過ぎとは思えない。少年のようでキラキラしている先生から、前世療法の話、催眠療法の話と次々に、超自然が飛び出してきて、私の想像力はときめく。先生だけではなく、果てしない夢を見ている人は、本当に素敵だ。その夢と向かい合っている人が、大好きだ。
そろそろ外が、静かになってきた。子供たちは、みんな手さげ袋いっぱいのお菓子を持って、お家に帰ったのだろう。もしかしたら、ハロウィンの習慣がない我々が、仮装して町を歩きたいのも、遠い日の生まれる前の・・・遺伝子がもっている記憶というプログラムかもしれない。

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